資産運用にかかる税金について

資産運用の基礎知識 Vol.23

資産運用にかかる税金について

労働者が給与を得る際に課税されるように、資産運用で収益を上げると課税されます。
それでは、資産運用の種類ごとに、税金についてのルールを見ていきましょう。

預貯金や債券の利子に関する税金

預貯金の利子、国債・地方債・社債など債券の利子、公社債投資信託の分配金と売買益は、利子所得といいます。利子所得に対しては、所得税+復興特別所得税15.315%と地方税5%が課税されます。この合計20.315%が差引かれた後の金額が、金融機関から投資者に支払われます。これを源泉分離課税といいます。

株式投資に関する収益

株式投資に関する収益は、株式売却時の利益である譲渡益と、配当金を受取る配当所得があります。

譲渡益について

株式の譲渡益にかかる納税の方法は「申告分離課税」と呼びます。これは給与など他の所得と区別して株の譲渡益だけで税額を計算し、確定申告するのが原則です。その計算には、1年分の個々の株式取引の利益と損失を通算し、利益が出ていれば、利益に対し税率20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%、住民税5%)の税金が課せられます。

また、1年の通算が損失だった場合は確定申告をする必要はありませんが、確定申告をすることで損失を最長3年間繰り越すことができます。
例えば、翌年に株式の通算損益がプラスとなった場合、その利益から繰り越した損失を控除することができます。

配当所得について

配当所得は、税率20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%、住民税5%)が源泉徴収されます。確定申告をする必要はありませんが、確定申告をすると、配当控除の適用や、株式や株式投資信託の損失と損益通算ができます。

配当控除では、総合課税として確定申告しますが、所得税については配当所得の10%または5%、住民税については2.8%または1.4%(課税総所得の金額によって異なる)が税額から差し引かれます。
配当を含む課税所得が330万円以下の人、他に所得がなく配当所得の合計が38万円以下の人は、総合課税で申告すると還付が受けられます。

株式や投資信託などで損失がある人は、申告分離課税として申告すると、その損失と配当所得を通算することができます。
ただし、税額控除を受けるか、損益通算をするかはどちらか片方のみの選択となります。

投資信託に関する税金

投資信託の税金は、「株式投資信託」と「公社債投資信託」で異なります。公社債投資信託は公社債のみで運用される投資信託であり、それ以外の運用では(少しでも株式が入れば)、株式投資信託となります。

公社債投資信託は、譲渡益も分配金も、預貯金や債券の利子と同じで利子所得として、税率20.315%が源泉徴収されます。

株式投資信託は、株式の扱いと同じように、譲渡益に対しては1年間の他の株式の利益と損失を通算し、利益に対して20.315%の税金が課せられます。

株式投資信託の分配金は、「普通分配金」と「特別分配金」の2種類があります。投資家がその投資信託を買ってから値上がりした分に相当する金額を普通分配金、投資家が買ってから値上がりしていない部分(元本の払戻しと同じ意味となる部分)が特別分配金です。普通分配金は税率20.315%の課税対象となりますが、特別分配金部分は課税されません。

先物取引に関する税金

先物取引は「申告分離課税」で確定申告をします。先物取引による利益は雑所得となり、取引に必要な経費を利益から差し引くことができます。税率は20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%、住民税5%)です。
ただし、他に営んでいる事業にかかった必要経費は、先物取引の経費計算に算入させることはできません。
先物取引の確定申告は、「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」を添付して行います。また、先物取引でも確定申告をする事で、損失分を最大3年間の繰越が可能です。

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