株価などのチャートの見方
資産運用の基礎知識 Vol.21

株価が高い水準なのか安い水準なのか、その日の数字を見ただけでは判断ができません。
株価を評価するときには、過去にその株価が辿ってきた軌跡を見ると、今の水準が高いのか安いのかが分かります。
過去の株価をつなげてグラフにしたものをチャートと言います。株式投資を行うには、このチャートを読み解く必要があります。
ここでは、基本的なチャートの見方を紹介していきたいと思います。
コンパクトにまとまった優れもの、ローソク足
株価のチャートでは、単に毎日の値段を線でつなげたものもありますが、ローソク足と呼ばれるチャートがよく使われます。その名の通り、形がローソクに似ているチャートですが、このローソクに多くの意味が含まれているのです。
白のローソクは陽線、黒のローソクを陰線と呼びます。陽線の底面がその日の「始値」で、上の辺がその日の「終値」です。陽線は、その日の「始値」より「終値」が高く終わったことを表しています。

次に、ローソクの上下に付いている線、これをヒゲと言います。ローソクの上についている上ヒゲの一番高いところ、それがその日の最高値を表しています。
逆に、下についている下ヒゲの一番低いところが、その日の最安値を表しています。
このように、ローソク1本でその日の始値・終値・高値・安値が一目で分かるようになっています。
また、陰線は、ローソクの上の辺が「始値」、底面が「終値」になります。
その日の「始値」より「終値」が安い場合は、陰線になります。ヒゲについては陽線と同じ見方です。

このようにローソクで1日の株価の動きを表したチャートを「日足チャート」と呼びます。他にも「週足チャート」、「月足チャート」があり、週足ならその週の始まり(月曜日の前場始値)とその週の終わり(金曜日の後場終値)を、月足なら月の最初の日の始値と最終日の終値をローソクの上下辺で表します。
ローソクとヒゲの長さに注目
では、ローソクが長い場合は何を表しているのでしょうか。大きな陽線ならば、取引が始まってから大きく値上がりして、その日の取引を終えたことを表します。
逆に短ければ、一応値上がりはしたものの小さい値幅だったということが分かります。
また、ヒゲを見ても短いローソクに長いヒゲが付いていれば、始めと終わりは近い値段でしたが、取引時間中は何らかの理由で大きな値動きがあったことが分かります。
ローソク1本で、このようにその日の動き方がイメージできるのです。
一般的に相場が長期的に上昇の流れになると、陽線が連続して出てくることが多くなり、逆に下落の流れでは陰線が多く並びます。
ローソクの本体がない、つまり始値と終値が同じ値段のローソク足は、相場が膠着していることを表しています。
2本組み合わせて読む
ローソク足は2本以上を併せて読むことができます。
例えば、陽線が2本並び、かつ、1本目のローソクの最高値と2本目のローソクの最安値の間に空白ができることがあります。
この形からは、その銘柄の買いの勢いが非常に強いことが読み取れます。この状態を「窓が開く」と呼びます。
これが出ると、その日の相場が、1本目の上の辺まで値下がりすることがあります。これを「窓を埋める」と言います。強すぎる買いの反動として起こる可能性が高く、警戒が必要という見方がされます。
これは初心者にも分かりやすい一例ですが、この他にもローソク足の形と組み合わせによって、様々な売買シグナルの読み方ができます。
資産運用の基礎メニュー
- 資産運用の基礎
- 資産運用の種類について
- 株価が変動する仕組み
- 金利が変動する仕組み
- 為替が変動する仕組み
- 資産運用における様々なリスク
- 資産運用のリスクを減らすには?
- 資産運用はいくらから始められる?
- 投資信託のリスクとメリット
- 株取引のリスクとメリット
- 先物取引のリスクとメリット
- NISAのリスクとメリット
- 投資にかかる手数料について
- 投資ポートフォリオの作り方
- 投資と貯蓄のバランス
- 余裕資金の運用方法について
- おすすめの資産運用のバランス
- 利回りなど投資の目標設定について
- 老後資金の運用方法
- 実質年率(年利)の計算方法
- 株価などのチャートの見方
- 日本経済新聞の読み方
- 資産運用にかかる税金について
- 投資にかかる税金の金額について
- 投資にかかる税金の優遇措置について
- 投資の確定申告をする方法
- 年末調整と確定申告の違い
- 株式投資の税金の計算方法
- 投資信託の税金の計算方法
- 先物取引の税金の計算方法