資産運用はいくらから始められる?
資産運用の基礎知識 Vol.08
昨今長引く低金利の影響もあり、株式、投資信託、FX、商品先物取引等で資産運用される方が多くなっております。しかし実際に資産運用を始めようと思っても、どの資産運用方法にどんな特色があるのか、いくらから始められるのかといった事が分からないと、なかなか始められないと思います。
そこで、資産運用額の目安と代表的な資産運用方法について、ご紹介します。
一般的な株式投資
資産運用として一般的な株式投資は、ある程度まとまった資金がなければ始められないというイメージがあると思います。
株式は、通常1,000株単位で売買が行なわれます。
例えば、株価が100円で売買単位が1,000株の場合、10万円が必要となります。(この他、手数料などがかかります。)
1,000株単位以外の単位には、500株・100株・1株などがあります。
株式投資には、デイトレードなどの短期投資もありますが、この方法を始める場合には、最低でも30~50万円程度が予算の目安と言われております。(ただし、投資する株式の価格や取引数量によって異なります。)
しかしながら、長期運用する場合、購入する銘柄によっては、その価格が大きく変動する可能性もあるため、株券をただの紙屑にしないためにも、しっかりとした知識を身に付けてから、挑戦することが必要です。
手軽に始められる投資信託
投資信託とは、投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家(投資信託運用会社)が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品です。
1万円からでも始められる上、自身は投資に介入する必要がないため、負担が少なく手軽に始められる運用方法と言えます。
しかしながら、銀行預金等とはことなり、運用によっては、元本割れが発生する可能性があります。
従いまして、いくら専門家が運用を行っているといっても、元本が保証されていないため、投資信託を購入する場合においても、このことを認識しておく必要があります。
将来を予想する先物取引
先物取引とは「将来の一定時期に受渡決済する取引」ですが、期日前であれば自由に「転売・買い戻し」ができ、その時の値動きによって差額(差金)だけの授受で取引を終了させること(差金決済)ができます。
投資家が商品先物取引を始める場合は、金融商品取引業者等に口座開設をし、投資資金を預け入れることで取引が可能になります。商品先物取引は総取引代金の約3~30%程度の証拠金で取引を始めることができますが、取引する銘柄によって、取引証拠金が異なります。
例えば、金(標準取引)の取引証拠金は1kg(1枚)あたりです。を預ければ、最低取引単位での取引が可能ですが、商品先物取引は相場変動によっては、取引証拠金を上回る損失を被る可能性があるため、取引証拠金額と同額ではなく、十分な資金的余裕をもって運用を行うことをおすすめします。
先物取引は上記のとおり、総取引代金の一部の証拠金を預ければ取引できることから、レバレッジ(「てこ」)効果が発生するため、預け入れている取引証拠金で、その額の数十倍の取引が可能になります。これはFX(外国為替証拠金取引)の仕組みと同じです。
このレバレッジは、うまく使うことで効率的に利益を上げられるというメリットがある反面、自分のキャパシティを超える損失を被る危険もあります。このレバレッジ効果を充分に理解し、有効利用できるかどうかが、先物取引を行う上でのポイントとなります。
資産運用は、運用のやり方で大きな利益が得られたり、リスクを分散させることができるというメリットがあります。
例えばすべての資産を日本円で保有している場合、急激なインフレが起きれば保有している資産の価値は激減してしまいます。
しかし、例えば資産をドルと円半分ずつに分けていれば、被害は半分以下で済むことも考えられます。
このように、外貨、有価証券、不動産など様々な形態で資産を保持することによって、インフレ、デフレ、円安、円高などの相場の変動に対応できるようになります。
手持ちの資産をどの運用方法にいくら割り振るかを考えて、資産運用を行いましょう。
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