投資ポートフォリオの作り方
資産運用の基礎知識 Vol.14
資産運用の際に考えなければならないのは、自分に合ったポートフォリオの構成です。リスク回避の観点から、適切なポートフォリオの作り方を知ることは非常に大切です。
そもそもポートフォリオとは何なのか、どのようにしてポートフォリオを構成すれば良いのかをご紹介します。
ポートフォリオとは?
ポートフォリオとは、鞄などの書類を入れるケースを意味しています。
もともと鞄などに有価証券を入れて保管することが一般的だったため、そこから転じて企業が運営する事業の組み合わせや販売している商品の組み合わせを指す言葉になりました。金融におけるポートフォリオは「資産の分散」または「資産の組み合わせ」のことを指します。
ポートフォリオで組み合わせる金融商品の種類
金融商品の種類は実に様々です。株式、国債、通貨だけでなく、投資信託や先物取引などもあり、その中でもさらに枝分かれしています。
特に株式、国債、通貨は世界各国のものが購入可能であるため、ポートフォリオの組み合わせは無数にあると言えます。
各国の政治経済情勢などを考え、金融商品の特性を把握してポートフォリオを組みましょう。
適切なポートフォリオ作りは、リスク回避の観点から見ても非常に重要なものです。
所有している資産を国内外の様々な金融商品として分散することによって、特定の国の経済に急激な変化が起こっても、大きな損失を被るリスクが抑えられます。
所有している資産が大きければ大きいほど、ポートフォリオの組み方が与える影響は大きくなります。
初心者のポートフォリオの作り方
資産運用の初心者はリスクが低くなるようなポートフォリオを組むことがセオリーです。
たとえば、「投資信託」はリスクが低いことが知られています。「先進国の大企業の株式」は利率も低いですが、大幅に株価が上下することも少ないため、初心者向けの金融商品といえます。
また「国債」は国が発行しているという性質上、他の金融商品より比較的安心して購入できますが、例外として、発行した国が経済危機になったり、崩壊したりした場合、国債の価値が暴落してしまうこともあります。
そのため、特に経済的に不安定な新興国の国債を購入する際は注意が必要です。初心者であれば、日本をはじめとした安全性の高い国債を選ぶと良いでしょう。
潤沢な資産を有する人のポートフォリオの作り方
資産に余裕がある人は、ある程度のリスクを受け入れて金融商品を購入する傾向があります。具体的には「新興国の通貨、株式」「株式(主にベンチャー系)」「商品先物取引」などです。
新興国では、株価や通貨の価値の変動が大きい上、施行された法令によって経済状況が一転することも起こりえます。また、日本にも変動が大きい株式が存在します。
良くも悪くも変動が大きいこれらの金融商品は、資産を大きく膨らませるためのアグレッシブな施策として考えるとよいでしょう。ただし、ポートフォリオ全体としては安定的な金融商品を組み込むことがセオリーと言えます。
「卵は同じ籠に入れるな」という言葉があります。この言葉は、全ての卵をひとつの籠に入れていると、それを落とした時に卵がすべて割れてしまうという意味です。
この言葉は、投資の世界での「資産を分散させる重要さ」を表しています。ポートフォリオの大切さを理解し、安心できる資産の環境を整えましょう。
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