為替が変動する仕組み
資産運用の基礎知識 Vol.05
為替は新聞やニュースでよく耳にする反面、その意味を正しく理解している人は少ないのではないでしょうか。
為替相場の世界では、たくさんの種類の通貨(円、ドルなどお金の単位)が取引されています。それらの通貨価値はそれぞれ違います。為替とは通貨同士の交換のことで、価値の異なる通貨はつり合いのとれる比率で交換されます。それを為替レートと言います。為替レートはその国の経済、政治、貿易、金利などのさまざまな要因で変動します。
この変動を利用して通貨を安く買い、高く売ることで得た利益を為替差益と言い、よく聞く「FX」というのはこの運用方法のことです。
為替の変動は通貨の価値だけでなく、その国の評価
為替相場も株式市場と同じく需要と供給のバランスで上下します。その要因となるのは政治や経済などその国の状況と今後の見通しです。そのため、為替の動きは国に対する評価ともいえます。
政治家や中央銀行総裁の経済についての発言や様々な経済指標の発表によって期待感や懸念が高まり、それを基に信用価値の低い通貨が売られ、高い通貨が買われるのです。
外国為替取引(FX)をする前に為替の値動きを理解する
外国為替取引で資産運用をするためには為替の値動きについての知識が必要です。
例えば外国通貨との比較を表す日本円の円安、円高の考え方を正確に理解しなくてはいけません。
1ドル○○円という言い方で例にあげると、1ドル100円から80円になったら円高、反対に120円になったら円安を意味します。
100円から80円になった場合、20円下がっているのだから円が安くなったと勘違いする人も多いですが、100円で買えていた1ドルのものが80円で買えると、少ない円で購入ができることになります。つまり、円の価値が上がったことを意味します。
円の価値が上がるとともにドルが下がったとも言えるので「円高ドル安」と言うこともでき、こちらの方がより分かりやすい表現になります。
いつでも取引ができる為替市場
外国為替市場は世界各地にあり、常にどこかで開かれています。(土日・祝日を除く)一日の取引はニュージーランドのウェリントンで始まり、アメリカのニューヨーク市場がクローズすることで終わります。その間に各国の外国為替市場で為替取引が行われています。
つまり、24時間為替が動いているのです。いつでも取引可能なため、自分のライフスタイルや投資スタイルに合わせて利用できます。
為替相場は世界中の人々に資産運用のチャンスを与えています。しかし、為替相場の分析には、グローバルな視点が必要となり、経験の浅い個人投資家は情報不足によって判断を誤る恐れもあります。じっくり腰を据えて学び、短絡的な判断をしない注意が必要です。
また、多くの人が為替市場に興味を持っていますので、詳しくなることで仕事や社会活動の際に有利に働くことがあるでしょう。
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