資産運用のリスクを減らすには?
資産運用の基礎知識 Vol.07
株式・為替・商品等の資産運用には利益が得られる半面、損失が生じる可能性があります。この様な資産運用のリスクを減らすにはどうすれば良いのでしょうか?
一般的には「リスク分散」と「リスク対処」が大切と言われますが、それ以外にも「できるだけリスクが少ない商品に投資する」という方法もあります。
投資先を分散する
株式と債権、株式と為替、株式と商品のように異なる商品に分けて投資すれば、例え一方が思惑から外れてしまっても、もう一方が思惑通りに動けば、その運用リスクは減ります。
また、同じ株式であってもサービス業と製造業などの異なる業種、同じ製造業の中でも木材と電子機械のように、異なる業界の株式を購入しておくと、思惑が外れても資産全体が大きく目減りする可能性は低くなります。
外国株式や外貨を購入する場合、欧米などの先進国のものを検討しがちです。成長の見込まれる新興国へ分散して投資しておくという方法もありますが、新興国への投資はハイリスク・ハイリターンという側面が強い為、投資先には見極めが必要になります。
購入時期を分散する
どのような商品であっても、その相場は常に変動するため、一度に購入するより時間を空けて複数回購入する方がリスクを分散させることができると言えます。
例えば、株式や投資信託などの金融商品を一度に購入せず、変動リスクを分散する「ドルコスト平均法」があります。ドルコスト平均法を使うと、価格が安い時にはたくさん購入し、価格が高い時には少量しか購入しないという事になります。
高値掴みのリスクを避けるための時間分散の一種ですが、数量を等分するのではなく、金額を等分する点が単なる分散とは異なります。毎月の購入額が一定なので、価格が安い時に投資資金をつぎ込んで購入するという事はできませんが、毎月同一数量を購入する方法に比べると、最終的に少ない資金で多くの商品が購入できる可能性がある点がメリットです。
損失を限定する
損切りをするタイミングはいつも投資家を悩ませます。タイミングが遅れたら損失が大きくなる場合もあります。
相場の読みが外れて、資金が減っていくのを指をくわえて見ているだけではいけません。どのくらいの損失が出たら損切るかを、前もって決めておくことが必要です。「相場を見誤った」とミスを自覚した時に、早めに撤退(損切り)すれば損失を抑えることができます。
リスクが低い商品を活用する
一般的にリスクが低いと言われる商品を選ぶことも1つの対策です。
一般的な投資商品はリスクを伴いますが、例えば、預金であればペイオフにより1000万円までは銀行が破たんしても保護されますので、1000万円までは元本を割ることはありません。ただしリターンが少ないというデメリットがあります。
どのような投資方法にも一定のリスクが存在しています。資産運用のリスクを減らすためには、1つの投資方法に囚われないことが大切です。
リスクを分散するために、複数の投資方法を使い分けることをおすすめします。
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