おすすめの資産運用のバランス

資産運用の基礎知識 Vol.17

おすすめの資産運用のバランス

一般的な金融商品は、大まかに「ローリスクローリターン商品」と「ハイリスクハイリターン商品」に分けられます。前者は定期預金や債券など、後者は先物取引や株式投資などがそれにあたります。リスクを分散させながらも、利益を増やすためには両者をバランス良く投資するとよいでしょう。

ローリスクローリターンな長期運用資金

ローリスクローリターン商品には、長期的な投資スタンスが必要です。定期預金は1000万円以内であれば元本割れの心配がありませんが、近年では非常に金利が低くなっていることもあり、金利がやや高い商品を希望するのであれば、個人向け国債も一つの選択肢になります。
特に10年以上の国債は短期間の国債より金利が高く設定されていることが多いようです。

また、物価上昇を配慮している商品(物価連動国債)や金利が変動する商品(変動国債)等もあり、これらはインフレ時のローリスクローリターン商品のデメリットを緩和しているといえます。ただし、同じ国債でも外国の国債に関しては、為替レートによるリスクが発生しますので、注意が必要です。

長期的に運用する資金とハイリスクハイリターン商品のバランス

一般的に、長期的に運用する資金とハイリスクハイリターン商品を運用する資金を6:4ぐらいに分けて資産運用するとよいと言われます。
ただし、手持ち資金に余裕がない場合は、長期的に運用する資金(途中で解約してもデメリットが少ないものを選択)をメインにすることをおすすめします。
また、資金に余裕がある時は、利回りが高いハイリスクハイリターン商品を重視することも一つの方法です。

どのような商品でも1つの商品に集中的に投資するとリスクが大きくなりますので、複数の商品に分けて投資することをおすすめします。常にリスクヘッジを心掛けましょう。

年齢に合わせた運用を

資産運用の商品を選ぶ際に、現在の年齢も判断基準のひとつになります。
若い世代の方には、仮に損失を出しても取り返せる期間が長いと考え、ハイリターンの商品を好んで投資する方がいるかもしれません。ですが、長期運用こそ若い時から始めることが重要です。短期間では利益は非常に少なくなりますが、30年、40年と長期的に見れば、確実性の高い利益を生むことも可能になります。

できるだけ早い時期から着実に長期運用を行い、その上で、必要に応じてハイリスクハイリターン商品に投資することが、確実性の高い投資方法と言えるのではないでしょうか。

また、中高年の方は少しハイリスクハイリターン商品への投資も考えるとよいのではないでしょうか。
中高年の方は資金的な余裕が多い傾向にあり、将来的な資金の見通しも立ちやすいため、ハイリスクハイリターン商品への投資に少し力を入れてみることもひとつの方法です。

自分の手持ちの資金や年齢、投資スタイルに合わせて、長期的に運用する資金とハイリスクハイリターン商品を運用する資金のバランスをとることをおすすめします。

資産運用の基礎メニュー

  1. 資産運用の基礎
  2. 資産運用の種類について
  3. 株価が変動する仕組み
  4. 金利が変動する仕組み
  5. 為替が変動する仕組み
  6. 資産運用における様々なリスク
  7. 資産運用のリスクを減らすには?
  8. 資産運用はいくらから始められる?
  9. 投資信託のリスクとメリット
  10. 株取引のリスクとメリット
  11. 先物取引のリスクとメリット
  12. NISAのリスクとメリット
  13. 投資にかかる手数料について
  14. 投資ポートフォリオの作り方
  15. 投資と貯蓄のバランス
  16. 余裕資金の運用方法について
  17. おすすめの資産運用のバランス
  18. 利回りなど投資の目標設定について
  19. 老後資金の運用方法
  20. 実質年率(年利)の計算方法
  21. 株価などのチャートの見方
  22. 日本経済新聞の読み方
  23. 資産運用にかかる税金について
  24. 投資にかかる税金の金額について
  25. 投資にかかる税金の優遇措置について
  26. 投資の確定申告をする方法
  27. 年末調整と確定申告の違い
  28. 株式投資の税金の計算方法
  29. 投資信託の税金の計算方法
  30. 先物取引の税金の計算方法