はじめての金先物取引

はじめての金先物取引

モノとして見る『金』

皆さんは『金』と聞いてどういったイメージをお持ちでしょうか。
金の延べ棒や金貨、ジュエリーなど一般的には「富の象徴」や「高価なもの」といった印象が強く、自分にはあまり縁のないものと考えられている方もいらっしゃるかもしれませんが、意外と身近なところに使われております。

例えば、スマートフォンには一台当たり平均30mg=0.03g程の金が使用されていると言われています。これを金の現在価格である1g=15,192円(※金標準取引2026年2月限2025年4月1日の清算値段)で計算すると、約455円分の価値があるということになります。こう聞くと思ったより安いという印象を抱かれるかもしれませんが、たった0.03gでこれだけの価値を持つ物質というものは中々ありません。

では一体、なぜそれだけの価値が金にあるのでしょうか。

希少性の高い 限りある資産

第一に、金にはその総量に限界があり、希少性が高いということが挙げられます。有史以来、現在までに採掘された金の量は18万トン強と言われており、年間で2,000万トン以上生産される銅などと比べても圧倒的に少ない量となります。もちろん、新しく採掘するにも多大なコストが掛かる他、錬金術の様に人工的に作り出すこともできません。この総量に限界があるという性質は、新たな投資先として話題を集めたビットコインでも「発行量上限」という形で採用されており、比較対象として金が紹介されることも多いのですが、物理的に上限の決まっている金の方がその希少性をより実感することができるのではないでしょうか。

金と鉱山

不変の価値を持つ金

二つ目の理由としては、金の持つ不変性が挙げられます。金は化学的に安定しており、自然界に存在する限りは錆びたり腐ったりすることはありません。この性質は工業用途で用いられる際に便利であるということもありますが、いつまでも劣化せずに美しいということ自体が、金の価値として古来から多くの人々に認められているのではないでしょうか。

このように「モノ」としての価値を持っている金ですが、投資対象としての一面も持ち合わせています。次の項目では金を『投資対象』として捉えて見ていきましょう。

金先物のチャート(つなぎ足)

金スポットのチャート

金・原油相場の特徴と今後の注目点byフィスコ(2024/10/15配信)

【金相場】特徴と今後の注目点

【原油相場】特徴と今後の注目点

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投資対象としての『金』

2001年には総需要の10%程度だった金の投資用需要は、2024年のデータでは総需要の約26%を占めており、その需要は年々高まっていると言えます。株式や債券といった伝統的な投資対象とは異なるオルタナティブ投資として投資家の注目を集めている金ですが、投資対象としては一体どのような魅力があるのでしょうか。

  • オルタナティブ投資とは、金や農産物などの商品、あるいは不動産やインフラなどの金融派生商品に投資することを指します。

金を投資対象として見た時の魅力として、以下の3つが主に挙げられます。

Point①資産のラストリゾート 政治・経済・社会情勢の混迷時に強い

戦争やテロといった軍事的危機、あるいはリーマンショックのような経済危機が起き、世界的に社会不安が増大すると、株や通貨などの価値が下落し、逆に金の価値は上昇すると言われています。これは、社会不安が影響して会社が倒産すればその会社の株が、国が破綻すればその国の通貨が紙切れ同然となってしまう一方、信用リスクがなく、その物自体に普遍の価値がある金に需要が集まることが要因です。

これらの現象は「有事の金」と呼ばれており、2019年6月~9月にかけての米中貿易戦争の激化、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大、ロシアのウクライナ侵攻懸念などで「有事の金」が強く意識され、金価格はその度に大きな値上がりをみせています。

Point②通貨安に強い 誰の負債でもない資産

ドルは世界の基軸通貨であり、国際的な金取引もドルで行われています。ドルの価値が下がる=ドルの信用が落ちると、ドルから金へと代替需要が高まり、国際金価格が上昇する傾向にあります。

一方、日本国内の金価格は、その時々のドルで取引されている国際金価格と為替レートによって計算された換算価格が一つの基準の価格となります。例として、国際金価格が3,000ドル/オンス、1ドル150円とした場合、以下の換算式に当てはめると換算価格は1g=約14,467円となります。国際金価格はそのままで円安が進み、1ドル155円になったとすると、換算価格は1g=約14,950円に値上がりすることになります。

換算式

Point③不変の価値をもちインフレに強い

金は実物資産であるため、モノの価値が上がる「インフレーション」に強いと言われています。モノの価値が上がるということは、裏を返せばお金の価値が下がることを示します。例えば、今後10年間で物価が10%上昇したケースで考えますと、現在1500万円で買える量を10年後に購入しようと思うと1650万円なくては買えないことになります。一方、1500万円分の金を保有していた場合は、10年後に売却すると1650万円が手元に入る為、実質的な資産を減らさずに済むことになる訳です。

  • あくまでも物価上昇率と金価格が連動した場合になります。

ヒストリカルチャート長期

【2025年4月2日更新】

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金価格の変動要因について考えてみよう!

これまでの項では「モノとしての金」「投資対象としての金」について触れてきましたが、それでは、その「金」の変動要因について考察してみましょう。

金も「モノ」である以上、需要と供給のバランスで価格は決定されます。

金価格の変動要因

「外貨準備の裏付け」として中央銀行が金を保有

この中でも他の商品と決定的に異なるのは、中央銀行などの公的機関が「金」を保有している点です。

2000年代前半までの金市場に於いて、中央銀行は主に金の売り手でしたが、リーマンショックを境に先進国は金の売却を控え、中国、ロシアなどの新興国は金を買って保有量を増やすようになり、2010年以降は中央銀行全体として売り手から買い手に変貌しております。この為、今後に於いても中央銀行の動向に注目が集まります。

世界金保有国上位20カ国

出典:ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)の情報を基に弊社作成

インド・中国の宝飾需要

また、現在、金市場の需要部門に於いて最も影響が大きい国は中国とインドです。この両国で世界の金総需要の約半分を占めております。この為、この両国の政治、経済などの動向が世界的な金価格に多大な影響を与える要因となりますので、将来的な金価格を占ううえで常に押さえておきたいポイントになります。

金の需給データはこちら

金先物取引を考えてみよう

金先物取引の魅力

資金効率の高さに注目!ハイレバレッジな金投資

近年、「金」は多彩な投資方法や金融商品が誕生しており、それも金投資に注目が集まる一つの要因となっています。その中でも商品先物取引での運用は、よりハイレバレッジな取引として人気のある投資方法となります。商品先物取引では予め現物の総代金を用意しなくても、「証拠金」と呼ばれる小額の資金を預けることにより取引を開始することが出来ます。

初心者の方にもオススメ!金ミニ、金限日、堂島金

金ミニや金限日は金標準(1000g単位)の10分の1(100g単位)、から始められるお取引です。
金標準に比べて低額の証拠金でお取引頂けます。さらに堂島金は金標準(1000g単位)の100分の1(10g単位)となっていますので、これから金投資を始めようかとお考えの初心者の方などにオススメです。
金ミニの詳細につきましては、こちらをご参照ください。

金限日、堂島金は取引期限が無く、少額の証拠金から運用可能!

また、金ミニと同じように低額の証拠金で取引が可能で、FX取引と同様に取引期限の無いため、金限日や堂島金は期限を気にせず取引をされたい方に人気のある商品です。従来の先物取引のように期限にとらわれて決済を迫られる必要がなく、※原則として永続的にポジションを保有することができるため、長期運用に最適です。
金限日取引の詳細につきましては、こちらをご参照ください。

  • 但し、お取引口座に証拠金不足が発生し、ご対処されず強制決済となった場合は、上記の限りではありません。
スタイルに合わせた金先物を選ぼう
銘柄 金標準 金ミニ 金限日 堂島金
取引単位 1,000g 100g 100g 10g
取引期限 2か月おき6限月制
最長で約1年間
2か月おき6限月制
最長で約1年間
期限なし 期限なし
1円動いた場合の損益 1,000円 100円 100円 10円
目的 ハイリスク・ハイリターン
余裕資金の範囲で積極運用を考えるなら
比較的少額の資金で、短中期的な金の運用を考えるなら 比較的少額の資金で、取引期限を気にせずに金の運用を考えるなら より少額の資金で、取引期限を気にせずに金の運用を考えるなら

金先物取引で金地金をお得に購入

北辰物産では金(標準取引)の現物受渡しの取扱いも行っておりますので、先物市場で金を買付け、金地金や金倉荷証券でお受け取りすることが可能です。先物市場を使っての現受けで金地金を購入するメリットは、なんといっても貴金属地金商よりもコストを安く抑えて購入することができる点です。
金現物受渡しの詳細につきましては、こちらをご参照ください。

ご注意
2023年10月1日より、消費税の仕入税額控除の方式として、適格請求書等保存方式(インボイス制度)が導入されます。
本制度の導入に伴い、 渡方(売り方)のお客様は適格請求書発行事業者に限られます。
詳細につきましてはこちらをご参照ください。

「買い」からでも「売り」からでも始められる!

「将来、金価格が値上がりする」と予測する場合は「買建て」からスタートして期限内に売仕切して取引を終了。また、「将来、金価格が値下がりする」と予測する場合は「売建て」からスタートして期限内に買仕切して取引を終了と、金の先物取引では値上がりと値下がりのどちらの局面でも利益を狙うことが可能です。

【金先物取引のしくみ(標準取引の例)】

金価格の上昇を予測する場合

買い損益計算例

金価格の下落を予測する場合

売り損益計算例

※上記計算例では手数料を除いております。

一般的な資産の運用方法

項目 投資対象 メリット デメリット
商品先物 貴金属
石油
穀物
など
  • レバレッジが高く資金効率が良い。
  • 思惑通りの値動きとなった場合、大きな利益を享受することが可能。
  • 買いの他、売りからも始めることが出来る。
  • 差金決済の他、現物の受け渡しが可能。
    (弊社では金、白金のみ対応)
  • 金利がつかない。
  • 思惑に反した値動きとなった場合、大きな損失を生む可能性がある。
  • 銘柄によって流動性に差異がある。
証券 株式
債券
投資信託
など
  • 市場規模が大きく情報量が多い為、比較的容易に調べることができ取組みやすい。
  • 思惑通りの値動きとなった場合、大きな利益を享受することが可能。
  • 買いの他、売りからも始めることが出来る。
  • 上場企業が決めた配当権利確定日に株を保有していた場合、配当金を受け取れる場合がある。
  • 銘柄数が多いので、投資対象を絞り込みにくい。
  • 思惑に反した値動きとなった場合、大きな損失を生む可能性がある。
  • 投資対象の企業が倒産した場合、株券が紙切れとなる可能性がある。
FX 米ドル/円
ユーロ/円
ユーロ/ドル
などの通貨ペア
  • レバレッジが掛けられ、資金効率が良い。
  • 思惑通りの値動きとなった場合、大きな利益を享受することが可能。
  • 買いの他、売りからも始めることが出来る。
  • 高金利通貨の買いポジションを持った場合、金利差を受け取ることができる。
  • 思惑に反した値動きとなった場合、大きな損失を生む可能性がある。
  • 高金利通貨の売りポジションを持った場合、日々金利差を支払わなければならない。
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メールでのお問合せ

商品先物取引の重要事項

商品先物取引の委託者証拠金とレバレッジにつきまして

商品先物取引は委託に際して委託者証拠金の預託が必要となり、最初に預託する委託者証拠金の額は商品により異なります。最低取引単位(1枚)当たり片建証拠金の額は、株式会社日本証券クリアリング機構(JSCC)が算出したVaRパラメータに基づき弊社が定めた額です。商品先物取引の取引金額(商品価格×倍率)に対する委託者証拠金の割合は常に一定ではなく、実際の取引金額は委託者証拠金の十数倍から数十倍(オプション取引を除く)という著しく大きな額になります。

最新の証拠金額はこちら

また、委託者証拠金は、その後の相場変動により追加の預託が必要になることがありますので注意が必要です。その額は、商品や相場の変動によって異なります。

  • 弊社ホームページ等に記載されている商品先物取引とは、商品関連市場デリバティブ取引及び商品デリバティブ取引を総称して表記しており、各売買取引に対し関係法令及び諸規則等に基づく運用及び管理を行っております。

商品先物取引のリスクにつきまして

商品先物取引は、商品先物市場の価格変動、為替相場や株式市場等が予測に反して推移した場合は、損失が生ずる可能性があり、価格変動の幅が小さくても総取引金額では大きな額の変動となる為、その変動の幅によっては損失が預託した証拠金を上回るおそれがあります。

商品先物取引のリスクについての詳細はこちら

商品先物取引の手数料につきまして

商品先物取引の委託には委託手数料がかかります。その額は商品によって異なり、プレミアムオンライン取引においては最低取引単位(1枚)当たり片道最高1,980円(税込)セルフコースにおいては345円(税込)です。

弊社のディスクロージャーにつきまして

弊社の企業情報につきましては、弊社店頭・ホームページ及び日本証券業協会、日本商品先物取引協会ホームページにて開示を行っております。

商号

北辰物産株式会社
本社所在地 〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町1-9-2
TEL 03-3668-8111(大代表)

登録・許可番号

関東財務局長(金商)第3184号、農林水産省指令4新食第2087号、経済産業省20221128商第9号

加入協会等

日本証券業協会日本商品先物取引協会一般社団法人日本投資顧問業協会日本商品先物振興協会日本商品委託者保護基金日本証券クリアリング機構

商品先物取引に関するご相談、お問合せ

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日本商品先物取引協会 相談センター
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電話番号 03-3664-6243
受付時間 月~金曜日(祝日を除く) 9:00~17:00
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